こんにちは、阿部真由美です!
まだまだ冬真っ只中でバイクどころじゃない六日町ですが、季節感は無視して今回はライダーのみなさんにぜひお勧めしたいアイテムをご紹介します。
私がオススメしたいアイテムとは何かといいますと…プロテクターです!
バイクに乗る際にプロテクターが大切なことはわかっていても、実際使用してはいないというかたも結構おられるようです。
ですが私はプロテクター、中でも胸部プロテクターの着用を強く推奨します。
なぜでしょうか?
それは、「ライダーはバイク事故で死んではいけないと思うから」です。
大げさな…と思われる方もおられるかもしれませんが、二輪は四輪に比べ事故発生時の死亡・重傷のリスクがとても高い乗り物です。四輪車と違って体を守る車体部分は基本ありません。
また、二輪はそれ自体のバランスに問題のある乗り物です。スタンドがなければ自立することさえできません。
それ故に、小さな小石や空き缶等を踏んだだけでも転倒につながりかねません。そして何かに衝突すればその軽さから即吹っ飛びますし、その先で叩きつけられるのはダイレクトに自分の身体なわけです。
事故の衝撃をまともに身体に受ければ人間の体なんてあっという間に壊れてしまいます。
みなさんは、二輪の死亡事故では体のどこが大きな怪我を負っているかご存知でしょうか?
一番は頭部です。これはヘルメットで守るしかありません。
では、ヘルメットで守られていない体の部分で、命にかかわる怪我を負いやすいのはどこでしょうか?
それは胸部です。
2021年の警視庁のデータによれば、2021年は都内での二輪死亡事故の致命傷部位は頭部が62.9%、次いで多いのが胸部で17.1%と出ています。
この二箇所で80%にもなります。
また過去五年間のデータでは、頭部48.7%・胸部28%となっています。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/nirinsha/heru_pro.html
(警視庁のHPです。詳しくご覧になりたい方はリンクからどうぞ)
胸部プロテクターを着用していたら助かった命もきっと多くあったのではないかと思われます。
先にも書いた通り、バイク乗りはバイクで命を落とすことはあってはならないと私は思っています。中には、大好きなバイクで死ねるなら本望だ、などとおっしゃる方もおられますが…バイクが本当に好きであればこそ、その考えは誤りだと言わざるを得ません。
バイクで事故を起こして亡くなるようなことがあれば、たとえ本人は本望だとしても周りのバイクに乗らない人たちから見れば「だからバイクなんか乗らなきゃよかったのに。バイクは危ない、悪い」となります。
バイク乗りがバイクやライダーの評価を落としてはいけません。その時の自分だけでなく、後のことや周りのことも考える必要があります。
だからこそ、私たちは常に安全に・ライダーとしての誇りある行動を心がけなければならないと考えます。
教習中は安全を確保されたコース内で比較的低速走行なので私たち指導員も薄い二輪指導員ウェアにプロテクターも何もない出で立ちで乗っていますが、公道は教習所内のように安全ではありません。
私も含めいつどこで事故に巻き込まれるかなんてわからないものです。
自分がいくら気をつけていても、避けることのできない形の事故もあります。停車中に後ろから前方不注意の車に追突されてしまうことだってあります。
テクニックがあるから、危険予測をしっかりしているからといって事故を100%回避できるわけではありません。だからこそ、万が一の時に自分を少しでも守れる装備をして乗る必要があります。
私も、プライベートでバイクに乗る時はライディングブーツにグローブ、プロテクター入りのウェアを必ず着用して乗車しています。
肘、肩、背中、胸。ジャケットひとつとっても、様々なプロテクターが付いています。
事故を想定しなければ、そのどれもが邪魔なだけのものかもしれません。
正直真夏は暑いです。しんどいです。夏用ジャケットにはベンチレーションが複数箇所に装備されていたり風通しが良い素材を使用していたりと機能的なものも多いですが、それでもやっぱり暑いです。脱ぎたくなります。
ですが、事故に遭って大怪我をしてから後悔しても遅いのです。
バイクで事故に遭ってしまった時のリスクの高さとプロテクターの重要性について、普段乗車時にライディングウェアを着用されていない方はぜひ一度真剣に考えてご購入をご検討いただければと思います。
その決断が、今後の人生の明暗を分けるかもしれません。
皆さんが、二輪車をこれからも素敵な乗り物として、たくさんの良い思い出だけを作っていけますように。
そのための一助となりますように、との願いを込めて…今回は皆さんへのプロテクターの提案でした。